【資金ゼロでも？】補助金をチラシ制作に活用！売上アップ広告宣伝費ガイド

1. 補助金を活用！広告宣伝費を出すメリット・デメリット

手元資金が乏しい 中小企業や個人事業主にとって、補助金は広告宣伝を実施するための有力な手段となり得ます。ここでは、補助金を活用して広告宣伝費を捻出するメリットとデメリットを整理します。

1-1. 【最大のメリット】手元資金を減らさずに宣伝活動が実施できる

補助金を活用する最大のメリットは、自己資金の負担を軽減し、手元の資金を温存しながら広告宣伝活動が実施できる点です。広告は費用が発生する活動であり、特に創業初期や資金繰りが厳しい場合、広告費を捻出することは容易ではありません。

補助金によって広告宣伝費の一部または大部分が補助されることで、チラシ制作やWeb広告といった販路開拓 施策に挑戦しやすくなり、新規事業や新商品の認知度向上に貢献します。

1-2. 【デメリット】申請・報告の手間と、資金の立て替えが必要

補助金は無償で交付されるわけではありません。多くの補助金には、以下のようなデメリットや注意点が伴います。

• ● 複雑な申請書類の作成に時間と労力がかかる。
• ● 公募 期間が限られており、計画的な準備が必要。
• ● 審査があり、必ずしも採択されるわけではない（不採択のリスクも存在）。
• ● 補助事業 実施後に詳細な報告書の作成と提出が必要。
• ● 原則として、事業にかかった費用は一時的に自身で立て替える必要があり、補助金の交付は報告書の提出 後となるため、資金繰りに注意が必要。（補助金の交付までに数ヶ月かかることも多い）
• ● 補助金 交付後も、事業 状況の報告や検査が行われることがある。

1-3. 【最重要】補助金ありきではなく、明確な事業目的があるか

補助金 活用で最も 重要な点は、「補助金があるから」という理由で事業を始める、あるいは必要ない設備投資や施策を行うのは絶対にNGということです。補助金はあくまで事業を支援するための「手段」であり、「補助金を獲得すること」が目的になってはいけません。

本来の事業目的があり、その目的達成のために必要なマーケティング施策（チラシ制作を含む）に補助金を活用するという順番を守ることが非常に重要です。補助金ありきで無謀な計画を立案すると、事業の失敗や資金の損失を招くリスクが高まります。

2. 補助金でチラシもOK！主な補助金の種類

広告宣伝費（チラシ制作費用を含む）に活用できる補助金制度は、国が実施するものから地方自治体が提供するものまで様々です。ここでは、小規模事業者も活用しやすい主な補助金の種類を解説します。

2-1. 【代表格】小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が販路開拓や生産性向上を目的として実施する事業に対して経費の一部を補助する制度です。チラシやパンフレットの制作、配布といった広告宣伝費も補助 対象に含まれる、小規模 事業の方にとって非常に活用しやすい補助金です。

対象となる事業者と事業 内容:

• ● 従業員数の条件（業種によって異なります）。
• ● 販路開拓や生産性向上に繋がる事業 計画が必要です。

活用できる経費:

• ● チラシ、パンフレット、ポスター、看板などの制作・設置 費用。
• ● Webサイト制作・改修、オンラインストア構築。
• ● 広告掲載（Web広告、新聞広告、ポスティングなど）。
• ● 展示会 出展 費用。

補助額と補助率:

• ● 補助上限額は一般枠や特別枠によって異なります（数十万円程度）。
• ● 補助率は原則2/3または3/4です。

申請方法と期間:

• ● 電子申請または郵送で申請します。
• ● 公募 期間は年に複数回ありますが、期間が決まっているため公募 要領の確認が必須です。

申請のコツ:

• ● 地域の商工会や商工会議所に相談し、アドバイスや支援を受けることができます。
• ● 経営計画と補助 事業計画の内容が重要です。補助金の目的に合致した、説得力のある計画を作成しましょう。小規模な補助金であれば、自身での作成も可能な場合が多いです。

2-2. 【後継制度】新事業進出補助金（旧：事業再構築補助金）

事業再構築補助金は、コロナ禍からの経済 回復 支援を目的として多くの企業が活用した大型の補助金でしたが、受付は終了しました。しかし、新事業進出補助金として後継制度が開始されており、こちらもチラシ制作費用が一部対象となる可能性があります。

補助 対象となる事業:

新規 事業への進出、事業転換、事業再構築といった大きな経営 改革を伴う事業が対象です。

活用できる経費と補助額:

大型の補助金であるため、補助額の上限が高い（数千万円～）。補助率も高い傾向があります。広告宣伝費も対象となる経費の一部に含まれる場合があります。

申請の難易度と認定支援機関の役割:

事業再構築補助金や新事業進出補助金は、事業計画の策定が複雑で、申請の難易度が高いです。国から認定された認定支援機関（税理士、公認会計士、中小企業診断士など）との連携が必須となります。

（旧事業再構築補助金の注意点: 大型の補助金ありきで経験のない新規 事業を始めるのは高いリスクを伴い、倒産に至る事例も存在しました。目的と手段を間違えないことが非常に重要です。）

2-3. その他、チェックすべき補助金

上記以外にも、広告宣伝費に活用できる補助金制度は様々存在します。

• 地方自治体の補助金:
• 都道府県や市区町村が実施する補助金は、地域の事業者に特化した支援 制度です。地域内でのチラシ 配布やイベント 開催といった販路開拓に対して補助 制度がある可能性があります。募集期間が短い場合もあるため、定期的な情報収集が重要です。
• 業界団体の補助金:
• 所属している業界団体や協会が、業界全体の発展を目的として独自に補助金制度を設けている場合があります。広報や宣伝活動が対象となることも多いです。
• 情報収集の方法:
• J-Net21のような国の公的 情報サイトでは、全国の補助金情報を検索できます。また、取引のある金融機関や認定支援機関、地域の商工会・商工会議所に相談することでも、活用可能な補助金情報を得られます。補助金の事務局に直接電話やメールで問い合わせてみるのも有効な手段です。

3. 【必見】チラシだけじゃない！補助金が使える広告宣伝・マーケティング施策例

補助金を活用して実施できる広告宣伝やマーケティング施策はチラシ制作だけではありません。公募 要領に詳細な対象経費が記載されていますが、一般的に以下のような施策に活用されることが多いです。

3-1. Web広告費

オンラインでの集客に必須のWeb広告費用も補助 対象となることが多いです。対象となる期間内の広告費が補助されます。

• リスティング広告（Google 広告、Yahoo!広告など）：
• 検索結果 上部に広告を表示し、商品やサービスを探している ユーザーを集客する手法。
• SNS広告（Facebook広告、Instagram広告、X(旧Twitter)広告など）：
• ターゲット ユーザーに合わせてSNS フィード 上に広告を配信する手法。
• 動画広告（YouTube広告など）：
• 動画コンテンツの前や途中に広告を配信する手法。

3-2. ホームページ・Webサイト制作費

事業の顔となるホームページやWebサイトの新規制作や改修にかかる費用も補助 対象に含まれることが多いです。近年は単にホームページを作るだけではなく、集客 機能やオンラインでの顧客とのコミュニケーション 機能を搭載したサイト 構築 費用が対象となる傾向があります。

• LP(ランディングページ)の制作:
• 特定の商品やサービスに特化した訴求力の高いWebページ。コンバージョンを獲得する目的で制作されます。
• 集客 目的のWebサイトやブログの制作・改修:
• SEO対策を施し、検索エンジンからの自然流入を増やすことを目的としたサイト 構築。
• オンラインストア（ECサイト）の構築:
• インターネットで商品を直接 販売するためのサイト 構築。
• 写真や動画など、Webサイト 掲載 用 コンテンツの制作:
• プロに依頼した商品 写真やサービス紹介動画の制作にかかる費用。

3-3. 販促物制作費

オフラインでの宣伝に必須の販促物 制作 費用も補助 対象の代表的なものです。

• チラシやパンフレットのデザイン・印刷:
• 新規顧客 獲得や商品 認知 拡大のための紙媒体の制作。
• ポスター、のぼり、看板などの制作・設置:
• 店舗やイベント会場での掲示による宣伝。
• 商品パッケージのデザイン・制作:
• 商品の魅力を高めるパッケージの刷新や新規制作。
• 試供品やサンプル品の制作:
• 顧客に実際に商品を試してもらい、購入を促すための制作 費用。

3-4. その他マーケティング関連経費

上記以外にも、事業の販路開拓や経営力 向上に繋がる 様々な活動にかかる費用が補助 対象となることが多いです。

• 展示会・イベントへの出展 費用:
• 商品やサービスを直接 顧客に紹介するためのイベント参加費用。
• セミナーやウェビナーの開催 費用:
• 自社の知識やノウハウを共有し、見込み 顧客を集客するための開催 費用。
• 市場調査 費用:
• 新商品 開発や新規 事業進出前の市場 動向や顧客 ニーズの調査にかかる費用。
• マーケティングツール（MAツール、CRMなど）の導入 費用:
• 顧客との関係を管理し、マーケティング活動を効率化するためのツール 導入 費用（対象となる補助金による）。
• Webコンサルタントへの相談 費用:
• 事業 計画の策定やマーケティング戦略のアドバイスを依頼する費用（対象となる補助金による）。

重要なのは、これらの経費が、策定した事業計画において必要不可欠なものと位置付けられていることです。補助金 ありきではなく、本来の事業目的と計画が先にあり、それを実現するための手段として補助金を活用するという順番を守ることが非常に重要です。

4. 補助金申請のステップと採択率アップの秘訣

補助金を活用して広告宣伝費を捻出するためには、適切な申請手順を踏み、注意点を理解しておく必要があります。特に小規模事業者も対象となる補助金制度は多数存在しますが、制度によって申請方法や難易度が異なります。

4-1. ステップ1：公募 要領を熟読！対象・目的・経費を正確に把握

まず、申請したい補助金の公募 要領を入手し、詳細を熟読します。公募 要領には、補助事業の目的、対象となる事業者（法人番号や登記の有無など）、補助 対象となる経費の範囲、申請 期間、提出 書類、審査基準などが詳細に記載されています。特に、自社が行いたい広告宣伝費（チラシ制作費用を含む）が補助 対象となる経費に含まれるかは必須確認項目です。要件を満たさない場合は、申請しても採択されないため、この段階で正確に把握することが重要です。

4-2. ステップ2：説得力のある事業計画を策定（経営計画、補助 事業計画）

補助金 採択の鍵となるのが、説得力のある事業計画です。単に補助金が欲しいという目的ではなく、御社の事業を通じて、どのような社会 課題を解決するのか、どのような価値を提供するのか、誰に何を 販売するのか、そしてなぜその補助金を活用した広告宣伝がその 目的を達成するために必要不可欠なのかを具体的かつ論理的に記載します。

経営計画全体の中に、補助 事業計画を位置付ける形式の補助金も多いです。実現可能性、事業の革新性、成果の目標設定（売上向上、雇用 創出など）、計画の具体性などが審査で重視されます。必要な金額の積算（チラシ 制作費、Web広告費など）も詳細に記載します。

4-3. ステップ3：申請書類を作成し、期間内に提出（電子申請、郵送など）

策定した事業計画に基づき、必要な申請書類を作成します。申請 様式は補助金によって異なるため、公募 要領を確認しながら正確に記入することが重要ですし、漏れや誤りがないよう注意が必要です。

近年は、電子申請システムを利用する補助金が増加傾向にあります。事前にGビズIDなどのアカウント 登録や事前の準備が必要な場合も多いため、余裕を持って準備を開始しましょう。提出期間内に申請を完了させないと、申請が受理されないため注意が必要です。

4-4. ステップ4：採択 結果の確認と不採択だった場合の検討

提出後、専門家による審査が行われ、採択か不採択かの結果が通知されます。採択率は補助金によって異なりますが、特に人気の高い補助金は採択率が低い場合もあります。

不採択だった場合も諦める必要はありません。補助金の事務局に不採択の理由を問い合わせ、計画を改善し、次回の公募で再 申請を検討することも可能です。

4-5. ステップ⑤：補助 事業の実施と報告書の提出（交付を受けるまで）

採択された場合、策定した事業計画に沿って補助事業を実施します。広告宣伝費（チラシ制作費用や広告掲載費など）の支出も、計画に基づき行います。事業にかかった費用は一時的に自身で立て替える必要があるため、資金繰りに注意が必要です。

事業実施期間が終了したら、補助事業の成果や経費の支出状況などをまとめた報告書を作成し、提出します。領収書などの証拠書類も添付します。報告書が承認された後、補助金が交付されます。

4-6. 採択率 アップの秘訣：専門家の支援（認定支援機関など）の活用

補助金 採択率を向上させるためには、認定支援機関（税理士、公認会計士、中小企業診断士など）といった専門家の支援を得ることが有効です。彼らは補助金制度に詳しく、採択されやすい事業計画の策定や、正確な申請書類の作成を支援してくれます。

信頼できる専門家を選ぶ必要があり、過去の支援 実績や料金体系などを比較・検討することが重要です。金融機関や地域の商工会・商工会議所から紹介してもらうこともオススメです。

5. まとめ：補助金をチラシや広告に賢く活用し、事業発展を実現！

手元に資金がなくても、補助金を賢く活用すれば、チラシ制作を含む広告宣伝といった効果的なマーケティング施策を実施できる可能性が広がります。

本記事では、

• ● 補助金を広告宣伝費に充てるメリット・デメリット
• ● 広告宣伝費に使える 主な補助金の種類（小規模事業者持続化補助金、新事業進出補助金など）
• ● 補助金が使える 具体例（Web広告、ホームページ制作、チラシなど）
• ● 補助金申請を成功させるためのステップと注意点

などを解説しました。

重要なのは、補助金はあくまで事業を支援するための手段であり、「補助金目当て」に事業を始めるのは高いリスクが伴うということです。本来の事業目的があり、その目的達成のために必要なマーケティング施策（チラシ制作を含む）に補助金を活用するという順番を守ることが非常に重要です。

公募 要領をしっかりと確認し、正確な事業計画を策定する。必要に応じて認定支援機関などの専門家の支援を得る。そして、補助金を賢く活用して実施したマーケティング施策の効果をしっかりと分析し、今後の事業の成長に繋げていきましょう。