DM (ダイレクトメール)は、顧客の手元に直接届けることができるマーケティング手法です。しかし、「手間と費用をかけてDMを発送しても、ほとんど反応がない」「どうやって作れば読んでもらえるのかわからない」。そんな悩みを抱える担当者の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、単なる DM の作り方に留まらず、デザインを制作する前の戦略設計から、開封され行動を促すための具体的なデザインのコツ、さらには他社と圧倒的な差をつける「新聞風 DM 」という裏ワザまで、成果に繋がるDM作成の全プロセスを徹底解説します。
この記事を最後までご覧いただければ、あなたのDMは読まれずに捨てられる販促物から、顧客の心を掴み、売上を生み出す強力なコミュニケーションツールへと変貌するはずです。

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【保存版】捨てられないDMの作り方|反応率が劇的に上がる戦略設計と新聞風DMという裏ワザ
1. なぜ、あなたのDMは読まれずに捨てられるのか?成功の鍵は“デザインの前”にある
1-1. 開封率75%超!DMが今なお強力なマーケティングツールである理由
デジタルマーケティング全盛の時代に、DMのようなアナログな手法は「時代遅れ」だと思われていないでしょうか?実は、その認識は間違いです。 日本ダイレクトメール協会の調査によると、自分宛に届いたDMの開封・閲読率は75.4%にも上ります。一般的なメルマガの開封率が20%前後であることを考えると、これは驚異的な数値です。情報が溢れるデジタルの世界だからこそ、手に取れる「モノ」として届くDMは、顧客の記憶に残りやすく、特別な印象を与えることができるのです。
1-2. 成功するDMは「戦略設計」が9割。いきなりデザインから始めてはいけない
多くの人が陥りがちなのが、「DM作成=おしゃれなデザインを作ること」という勘違いです。しかし、成功しているDMは、単に見た目が美しいだけではありません。そのデザインが生まれるはるか前の段階で、緻密な「戦略設計」が行われています。 誰に届けるのか、何を伝えたいのか、どんな行動を起こしてほしいのか。この設計図が曖昧なままデザインに着手しても、自己満足なだけで成果の出ないDMしか完成しません。成功の鍵は、制作プロセスの9割を占めるとも言える、この事前準備に隠されています。
1-3. 【BtoB向け】担当者と決裁者、2つの視点を持つことがDM作成の第一歩
特にBtoB(法人向け)のDMでは、BtoCとは異なる重要な視点が必要です。それは、「DMを受け取る担当者」と「最終的な意思決定者(決裁者)」が別人であるケースが多いということです。 担当者の興味を引くキャッチーなデザインや現場レベルのメリットを訴求するだけでは、上司や役員といった決裁者の心には響かず、「よくわからないから」と却下されてしまう可能性があります。BtoBのDMを作成する際は、担当者が上司に説明しやすいように、費用対効果や導入実績といった客観的なデータを盛り込むなど、常に「担当者」と「決裁者」という2つの視点を意識することが不可欠です。
2.【戦略設計編】効果を左右するDM作成の基本要素「3W1H」
成果の出るDMを作成するためには、制作に入る前に4つの基本要素を明確にしておく必要があります。これを「3W1H」というフレームワークで整理しましょう。
2-1. WHO(誰に):ターゲットを明確にする
まず、このDMを誰に届けるのかを具体的に設定します。ターゲットが曖昧では、誰にも響かないDMになってしまいます。
- ターゲットの分類例:
- ● 既存顧客: 優良顧客向けか、しばらく購入のない休眠顧客向けか。
- ● 新規顧客: 展示会で名刺交換したリストか、購入したリストか。
- ● 見込み顧客: 資料請求はしたが受注には至っていない層か。
ターゲットが明確になれば、「〇〇でお悩みのご担当者様へ」といった響くメッセージを考えることができます。
2-2. WHAT(何を):行動を後押しするオファー(特典)を決める
次に、ターゲットの行動を後押しするための「オファー(特典)」を決めます。DMを見てくれた人に、どんなメリットを提供するのかを考えましょう。
- オファーの種類例:
- ● 割引・キャッシュバック: 「このハガキ持参で20%OFF」
- ● プレゼント: 「初回ご契約者様にオリジナルグッズをプレゼント」
- ● 無料招待: 「会員様限定の特別セミナーにご招待」
- ● 限定的な優遇: 「期間限定」「先着〇名様」
オファーは、DMのレスポンス率を大きく左右する重要な要素です。
2-3. WHEN(いつ):最適なタイミングで送付する
どんなに魅力的なDMでも、送るタイミングを間違えると効果は半減します。ターゲットの行動や心理を予測し、最適な時期に送付しましょう。
- タイミングの例:
- ● 季節の変わり目やボーナス商戦の時期
- ● イベントや新商品の発売に合わせる
- ● BtoBなら、相手企業の予算策定時期の少し前や、比較的落ち着いている月曜日の午前中
年末年始や大型連休の直後など、他の郵便物に埋もれやすい時期は避けるのが無難です。
2-4. HOW(どのように):目的から逆算して仕様(ハガキ・封書)を選ぶ
最後に、DMの仕様(形式)を決定します。仕様は主に「はがき型」と「封書型」に大別されます。
- はがき型(ポストカード):
- メリット: 開封の手間がなく、一目で内容がわかる。コストが安い。
- 用途: イベントの告知やセールの案内など、情報量が少なくても伝わる内容に適しています。圧着はがきにすれば、通常の2~3倍の情報を記載できます。
- 封書型:
- メリット: チラシやパンフレット、サンプルなどを同封でき、情報量を多くできる。特別感を演出できる。
- デメリット: コストが高く、開封されないリスクがある。
目的と予算、伝えたい情報量から逆算して、最適な仕様を選択しましょう。
3.【構成・コピー編】開封から行動まで導く!DMを構成する4つの重要パーツ
戦略が固まったら、いよいよDMの中身(クリエイティブ)を作っていきます。成果の出るDMは、顧客の心理を巧みに誘導するストーリーで構成されています。ここでは、その物語を構成する4つの重要パーツと、それぞれの役割、そして心を動かすコピーライティングのコツを詳しく解説します。
3-1. パーツ①:封筒 ― 開封されるかゴミ箱行きかを決める最初の関門
封書型DMにおいて、封筒は単なる「入れ物」ではありません。それは、顧客が最初に目にする「顔」であり、その後の運命を左右する最重要パーツです。ここで「お?」と思わせることができなければ、中身がどれほど素晴らしくても、見られることなくゴミ箱に直行してしまいます。
開封率を高める工夫の例:
- 強烈なキャッチコピーを記載する
- 「〇〇様へ 重要なお知らせです」「〇〇地区にお住まいの皆様へ、特別なご案内」など、自分に関係があると思わせるパーソナルなメッセージを記載します。BtoBであれば、「〇〇業界のコスト削減に関わるご担当者様へ」といった具体的なターゲットを示すのも効果的です。
- オファーの一部を“チラ見せ”する
- 封筒の表面に「【特別ご優待券 在中】」「もれなくもらえる!〇〇プレゼントのご案内」など、中に入っているお得な情報の一部を記載し、開封への期待感を煽ります。
- 窓付き封筒を活用する
- 中の挨拶状に記載した相手の名前や、パーソナライズされたメッセージが窓から見えるように設計します。自分の名前が見えることで、「自分宛の重要な手紙だ」と認識されやすくなります。
- 素材や形で差別化する
- 一般的な白い長形3号封筒ではなく、質感のある紙を使ったり、正方形などの変わった形の封筒を選んだりするだけで、他の郵便物との差別化が図れ、手に取ってもらえる確率が上がります。
3-2. パーツ②:挨拶状 ― 「自分ごと」と思わせるパーソナルなメッセージ
封筒の関門を突破したら、次-次は挨拶状(カバーレター)で顧客の心を掴みます。ここで意識すべきは、不特定多数に向けた広告ではなく、「あなた個人に宛てた特別な手紙」であるという雰囲気をいかに演出するかです。
パーソナル感を高めるコピーの工夫:
- 宛名に相手の名前を印字する(パーソナライズ)
- 「お客様へ」ではなく、「〇〇様へ」と呼びかけるだけで、DMは一気に「自分ごと」になります。可能であれば、「〇〇様のように、△△をご愛用いただいている大切なお客様へ」など、顧客の属性や購買履歴に基づいたメッセージを加えるとさらに効果的です。
- 相手との過去の接点に触れる
- 「先日は〇〇にご来場いただき、誠にありがとうございました」「以前お問い合わせいただいた△△の件ですが…」など、相手との関係性を示す一文を入れることで、DMの唐突感をなくし、スムーズに本題に入ることができます。
- 課題に寄り添う問いかけから始める
- いきなり商品の説明を始めるのではなく、ターゲットが抱えるであろう課題や悩みに寄り添う問いかけから始めます。例えば、「毎月の〇〇の業務効率化でお悩みではありませんか?」「季節の変わり目、お肌の調子はいかがですか?」といったコピーは、顧客に「私のことを理解してくれている」と感じさせ、その後の提案を受け入れやすくする効果があります。
- 手書きの署名や一筆箋を添える
- 印刷されたDMの中に、手書きの要素が少しでもあると、温かみや丁寧さが伝わり、非常に強いインパクトを残します。代表者や担当者の直筆署名、あるいは「〇〇様のご来店を心よりお待ちしております」といった短いメッセージを一筆箋に書いて添えるだけで、DMはただの印刷物から「心のこもった手紙」へと昇華します。
3-3. パーツ③:ブローシャー(チラシ本体) ― ベネフィットを伝えるDMの心臓部
ブローシャーやチラシは、商品やサービスの魅力を具体的に訴求するDMの心臓部です。ここで犯してはならない過ちは、自社が伝えたい機能やスペック(特徴)をただ羅列することです。顧客が知りたいのは、「その商品を使うと、自分の生活やビジネスがどう良くなるのか」という未来、すなわちメリット(ベネフィット)です。
ベネフィットを伝える構成とコピーの工夫:
- 実績や顧客の声を写真付きで掲載する(社会的証明)
- 「お客様満足度95%」「導入企業500社突破」といった客観的な実績や、「このサービスのおかげで、残業時間が半分になりました(〇〇株式会社 △△様)」といった具体的な顧客の声を、顔写真付きで掲載することで、提案の信頼性が飛躍的に向上します。
- 導入効果をグラフなどで視覚的に示す(データによる説得)
- BtoBのDMでは特に、コスト削減効果や生産性向上の数値をグラフや表で視覚的に示すことが有効です。決裁者は、感情的な訴えかけよりも客観的なデータを重視する傾向があります。
- 「3分でわかる!〇〇の導入メリット」など、数字を含む見出しで興味を引く
- 「簡単に」「すごい」といった曖昧な言葉ではなく、「3つの理由」「5つのステップ」「30%コスト削減」のように、具体的な数字を見出しに入れることで、内容はぐっと具体的になり、読み手の興味を引きつけます。
- 斜め読みでも伝わるレイアウト
- 情報量が多い場合でも、重要な部分は太字にする、キーカラーで囲む、イラストやアイコンで補足するなど、メリハリのあるレイアウトを心がけます。忙しい担当者が斜め読みしても、DMの要点が伝わるように設計することが重要です。
3-4. パーツ④:レスポンスデバイス ― 行動を促し、効果測定を可能にするQRコードや返信用ハガキ
レスポンスデバイスとは、DMを受け取った顧客が次のアクション(申込、資料請求、来店予約など)を起こすための具体的なツールです。これがなければ、DMは一方通行の情報提供で終わってしまい、効果測定もできません。
行動を最大化するレスポンスデバイスの工夫:
- 複数の選択肢を用意する
- 返信用はがき(切手不要が望ましい)、申込用のFAX用紙、Webの入力フォームへアクセスできるQRコード、フリーダイヤルの電話番号など、ターゲット層に合わせて複数のレスポンス手段を用意することで、取りこぼしを防ぎます。高齢者向けなら電話やはがき、若者向けならQRコードが有効です。
- インセンティブを明確にする
- 「このハガキでご返信いただいた方限定で…」「QRコードからのアクセスで、Web限定クーポンをプレゼント!」など、そのレスポンスデバイスを使うことによるメリットを明確に記載し、行動を後押しします。
- 入力項目を最小限にする
- 返信用はがきやWebフォームの入力項目は、必要最低限に絞り込みましょう。項目が多ければ多いほど、顧客は面倒に感じて離脱してしまいます。
4.【デザイン編】メッセージを視覚的に強化する3つの基本ルール
構成とコピーが決まったら、次はそれらのメッセージを視覚的に強化するデザインの工程です。プロでなくても、以下の3つの基本ルールを押さえるだけで、DMの訴求力は格段に向上します。
4-1. ルール①:視線の流れを意識する ― Z型・N型・F型のレイアウトを使い分ける
人間が印刷物やWebページを見る際の視線の動きには、いくつかの決まったパターンがあります。この自然な視線の流れに沿って情報を配置することで、内容はストレスなく、スムーズに頭に入ってきます。
Z型レイアウト(横書きの基本):

- 視線の動き:
- 左上 → 右上 → 左下 → 右下
- 配置の例(A4チラシなど):
- ● 左上(最も重要):キャッチコピーや一番伝えたいメッセージ、ロゴ
- ● 右上~左下(中間の情報):商品の具体的な説明やオファー、お客様の声など、ストーリーを展開させる部分
- ● 右下(最終ゴール):お問い合わせ先やQRコード、申込ボタンなど、顧客に行動を促す要素
N型レイアウト(縦書きの基本):

- 視線の動き:
- 右上 → 右下 → 左上 → 左下
- 配置の例(新聞広告など):
- 縦書きの文章が中心となる場合に有効です。Z型を逆にしたイメージで情報を配置します。
F型レイアウト(Webサイトや情報量の多いDM):

- 視線の動き:
- 左上から右へ、少し下に下がってまた左から右へ、という「F」の形を描くように視線が動きます。
- ポイント:
- ユーザーは全文を熟読するのではなく、左端の見出しやキーワードを拾い読みする傾向があります。重要な情報は各ブロックの左側に配置し、太字や箇条書きで目立たせることが効果的です。
4-2. ルール②:フォントで印象を操作する ― 信頼の明torch体か、親近感のゴシック体か
フォント(書体)は、DM全体の雰囲気やブランドイメージを決定づける重要なデザイン要素です。伝えたいメッセージやターゲット層に合わせて、戦略的に選択しましょう。
- 明朝体:
- ● 印象: 伝統的、真面目、高級、女性的、繊細
- ● 特徴: 横線が細く、縦線が太い。線の端に「うろこ」と呼ばれる装飾がある。
- ● 適した用途: 士業(弁護士・会計士)、金融機関、高級旅館、呉服店など、信頼性や格調高さが求められるDMに適しています。長文でも読みやすいのが特徴です。
- ゴシック体:
- ● 印象: 親しみやすい、力強い、モダン、男性的、カジュアル
- ● 特徴: 線の太さが均一で、装飾がない。
- ● 適した用途: スーパーのセール告知、飲食店のキャンペーン、BtoC向けの案内など、インパクトや分かりやすさを重視する場合に広く使われます。見出しやキャッチコピーで力強く目立たせたい時に最適です。
- 手書きフォント・毛筆フォント:
- ● 印象: 温かみ、人間味、可愛らしさ、高級感、伝統
- ● 特徴: 手書きならではの温かみや、筆で書いたような力強さを演出できます。
- ● 適した用途: 挨拶状でパーソナルなメッセージ性を強めたい場合や、居酒屋のメニュー、和風のデザインで伝統的な雰囲気を醸し出したい場合に効果的です。
注意点として、1つのDMで使用するフォントは、見出し用と本文用など、多くても2~3種類に絞りましょう。多用しすぎると、デザインが煩雑になり、統一感が失われてしまいます。
4-3. ルール③:メリハリをつける ― 色数を絞り、アイキャッチで要点を強調
情報量が多いDMでは、どこが重要なのかがひと目で分かるように、情報の優先順位を視覚的に示す「メリハリ」をつけることが大切です。
- 配色はシンプルに(3色の法則):
- 使用するカラーは、ベースカラー(70%)、メインカラー(25%)、アクセントカラー(5%)の3色程度に絞ると、デザインに統一感とまとまりが生まれます。
- ● ベースカラー: 背景など、最も面積の広い部分。白や薄いグレーが一般的。
- ● メインカラー: ブランドのイメージを決定づける中心色。企業のロゴカラーなどが使われることが多い。
- ● アクセントカラー: 最も目立たせたい部分(価格、申込ボタンなど)に限定して使用する色。メインカラーの反対色など、コントラストの強い色を選ぶと効果的です。
- アイキャッチを効果的に活用する:
- アイキャッチとは、人の視線を惹きつけるための視覚的な要素のことです。
- ● 写真・イラスト:DMで最も強力なアイキャッチです。ターゲットが共感する人物の写真(例:ファミリー層向けなら子供の笑顔)や、商品の使用イメージが湧く写真を大きく配置しましょう。
- ● 数字:「50%OFF」「顧客満足度No.1」といった数字は、非常に強く視線を引きつけます。大きく、目立つ色でデザインしましょう。
- ● アイコン・記号:電話番号の横に電話のアイコンを置くなど、情報を補足し、直感的な理解を助けるために活用します。
- ● 吹き出し・囲み枠:「お客様の声」や「担当者のおすすめポイント」など、特に注目してほしい部分を吹き出しや枠で囲むことで、他の情報から際立たせることができます。
これらのルールを意識するだけで、DMは格段に読みやすくなり、メッセージの伝達効果が飛躍的に向上します。
5.【応用編・動画の極意】“絶対”に捨てられない「号外新聞DM」という裏ワザ
基本を押さえた上で、競合他社と圧倒的な差をつけ、顧客の記憶に強烈に残るための裏ワザが「号外新聞DM」です。
5-1. 朝日新聞社も提供!「記念日号外」に学ぶサプライズマーケティングの本質
朝日新聞社には、結婚や誕生日といった個人的な出来事を新聞の号外風に仕立ててくれる「記念日号外」というサービスがあります。これが人々に喜ばれるのは、単に珍しいからではありません。ここにはサプライズマーケティングの本質が隠されています。
5-2. なぜ「新聞風」にするだけで反応率が跳ね上がるのか?3つの心理効果
DMを「新聞風」にするだけで、読み手の心には3つの強力な心理効果が働きます。
- 効果①:希少性・意外性:
- そもそも企業から新聞が届くという体験がないため、他のDMとの圧倒的な差別化になります。「なんだこれは?」という意外性が、高い開封率に繋がります。
- 効果②:権威性バイアス:
- 人々は「新聞=公的で信頼できるメディア」というイメージを持っています。そのため、デザインが新聞風であるだけで、記載されている内容の信頼性が無意識のうちに高まります。
- 効果③:意味づけの逆輸入効果:
- 本来は一企業の出来事(例: 新商品発表)が、新聞という公的なフォーマットで報じられると、読み手は「これは社会的にも価値のある大きな出来事なんだ」と再解釈し、その価値を高く評価するようになります。
5-3. すぐに使える!「号外新聞DM」5つの活用アイデア
- アイデア①:お客様の導入事例を「独占取材記事」にする:
- お客様の声を集めるのではなく「取材させてください」と依頼し、その内容を第三者視点のリアルな導入事例記事として作成します。掲載された顧客の満足度も飛躍的に向上します。
- アイデア②:新商品発表を「ニュース速報」として届ける:
- 「〇〇社、業界の常識を覆す新製品を発表!」といった見出しで、イベント感と話題性を演出します。
- アイデア③:商談の議事録を「取材風記事」にしてお礼状代わりに送る:
- 商談後のお礼DMとして、議事録を「〇〇社長に独占インタビュー!」といった記事風に仕立てて送るというサプライズ。強烈な記憶に残り、関係性が深まります。
- アイデア④:創業ストーリーを「過去の新聞」として演出し、ブランドの歴史を伝える:
- 創業記念日などに、当時の写真などを使い、レトロな雰囲気の新聞として自社の歴史や苦労話を物語として伝えます。ストーリーは人の心に響き、ブランドへの信頼を深めます。
- アイデア⑤:社内スタッフの表彰を「号外」で伝え、ロイヤリティを高める:
- MVPなどを獲得したスタッフを、顔写真とインタビュー付きの号外で表彰し、本人や家族に送付します。社員のモチベーションとエンゲージメントを高める効果が期待できます。
6.【効果測定編】やりっぱなしで終わらせない!DM施策の成果を測る4つの指標
DMは発送して終わりではありません。成果を検証し、次の施策に活かす「効果測定」が不可欠です。主な4つの指標を理解しておきましょう。
- レスポンス率:
- 送付したDMに対して、問い合わせや資料請求など、何らかの反応(レスポンス)があった割合。
- コンバージョン率(成約率):
- DMをきっかけに、最終的なゴール(商品購入、契約など)を達成した割合。
- CPR(Cost Per Response):
- 1件のレスポンスを獲得するためにかかったコスト(DM総費用 ÷ レスポンス件数)。
- CPO(Cost Per Order):
- 1件のコンバージョンを獲得するためにかかったコスト(DM総費用 ÷ 受注件数)。
これらの数値を計測することで、実施したDM施策が費用対効果に見合っていたかを客観的に評価し、次回の改善に繋げることができます。
7. まとめ:王道の戦略設計に、心を動かす「仕掛け」を組み合わせ最強のDMを作ろう
成果の出るDM作成とは、単に見栄えの良いデザインを作ることではありません。 まずは競合記事でも紹介されていたような、ターゲットを深く理解し、目的から逆算して構成を練り上げる「王道の戦略設計」という守りの基本を徹底すること。 そして、その土台の上に、動画で紹介した「号外新聞」のような、相手の感情を揺さぶり、記憶に残る「クリエイティブな仕掛け」という攻めの要素を組み合わせること。 この「守り」と「攻め」を両立させることで、あなたのDMは単なる広告を超え、顧客との強固な関係を築くための最強のコミュニケーションツールへと進化します。ぜひ、今日からこの考え方を取り入れてみてください。
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