ホームページのアクセス数を増やすには？原因分析とSEO対策を解説

1. なぜホームページのアクセス数が増えない？3つの主な原因を特定しよう

1-1. アクセス源を理解する：検索流入とそれ以外の流入

ホームページへのアクセス経路は、大きく分けて2種類あります。

1. 検索流入（オーガニック検索）: GoogleやYahoo!などの検索エンジンでユーザーがキーワード検索を行い、検索結果に表示された自社サイトのURLをクリックして訪問するパターン。SEO対策はこの流入を増やすことを目的とします。
2. 検索流入以外:
   • SNS流入
   • FacebookやInstagram、X(旧Twitter)などのSNSアカウントからの流入。
   • 広告流入
   • リスティング広告やSNS広告などの有料広告からの流入。
   • リファラル流入
   • 他のWebサイトに貼られたリンク（外部リンク）経由での流入。
   • ダイレクト流入
   • ブックマークやURL直接入力などによる流入。

多くのWebサイト運営者が課題と感じているのは、この中でも特に「検索流入」の伸び悩みです。

1-2. 【原因①】検索順位が低い：そもそも見られていない

ユーザーが検索した際に、自社サイトのページが検索結果の上位（目安として1ページ目、特に1位～3位）に表示されなければ、クリックされる機会はほとんどありません。ターゲットとするキーワードでの検索順位が低いことが、アクセス数が増えない最大の原因の一つです。SEO対策の基本は、この検索順位を向上させることです。

1-3. 【原因②】上位表示でもクリックされない（CTRが低い）

検索順位が比較的高くても（例えば1ページ目に表示されていても）、検索結果画面でユーザーの興味を引けなければ、クリックしてもらえません。タイトルや説明文（ディスクリプション）が魅力的でない、あるいはユーザーの検索意図とコンテンツの内容がずれている可能性があります。表示回数に対してクリックされる割合（CTR: Click Through Rate）が低い状況です。

1-4. 【原因③】現状維持で頭打ち、さらなるアクセス増を狙いたい

一定のアクセス数は確保できているものの、それ以上なかなか増えないという悩みもよく聞かれます。これは、対策しているキーワードの数が少ない、あるいはサイト全体の評価が頭打ちになっている可能性が考えられます。より多くのキーワードで上位表示を獲得し、サイト全体の集客力を向上させる必要があります。

2. 【検索順位UP】アクセス数を増やすSEO基本戦略 - コンテンツとサイト評価

検索順位が低い場合の対処法は、SEO対策を強化し、Googleなどの検索エンジンからの評価を高めることです。施策は大きく「コンテンツ（記事ページ）の質向上」と「Webサイト全体の評価向上」に分けられます。

2-1. コンテンツの質を高める施策

施策①：必要な情報量を確保する（文字数）

Googleは、ユーザーの検索意図に対して網羅的に回答している高品質なコンテンツを高く評価する傾向があります。上位表示されている競合他社のWebサイトの記事の文字数を調査し、自社コンテンツの情報量が十分か比較・分析しましょう。SEMrushやAhrefsといった有料ツール、あるいは無料の文字数カウントツールなどを活用できます。 ただし、単純に文字数を増やせば順位が上がるわけではありません。あくまで、対策キーワードで検索するユーザーが求めている情報を過不足なく提供することが目的です。冗長な表現や不要な情報は削除し、簡潔で分かりやすい文章を心がけましょう。キーワードによって適切な文字数の目安は異なります。

施策②：クリックを呼ぶ！魅力的な記事タイトルの作り方（5つのチェックポイント）

タイトルは、検索結果でユーザーが最初に目にする情報であり、クリック率(CTR)とSEO評価の両方に大きく影響します。

1. 文字数
2. PC・スマホでの表示文字数を考慮し、32～35文字程度に収めるのが一般的です。
3. 対策キーワード
4. 重要なキーワードは自然な形で、できるだけタイトルの冒頭に含めましょう。（詰め込みすぎ、不自然なキーワード羅列はNG）
5. ターゲットの明確化
6. 誰に向けた記事なのかがタイトルから伝わるように工夫します。（例：「初心者向け」「中小企業担当者必見」）
7. 競合との類似性回避
8. 競合サイトと似たようなタイトルは避け、自社ならではの切り口や強みを反映させたオリジナルのタイトルを作成します。
9. 訴求ポイント
10. 数字（「5つの方法」「3分で理解」）、疑問形（「～とは？」）、ポジティブ/ネガティブワード（「成功の秘訣」「失敗しない」）、エリア名などを入れ、ユーザーの興味を引きつけ、「クリックしたい！」と思わせる工夫をしましょう。

施策③：E-E-A-T（経験・専門性・権威性・信頼性）を高める方法

E-E-A-Tは、Googleがコンテンツの品質を評価するうえで重視している要素です。特にYMYL（Your Money or Your Life：健康やお金など人生に大きな影響を与える分野）では必須となります。

• 経験(Experience)
• 筆者や企業の実際の経験談、具体的な事例を盛り込む。
• 専門性(Expertise)
• 特定の分野に特化した深い知識や情報を提供する。
• 権威性(Authoritativeness)
• 誰が情報を発信しているのか（著者情報、監修者情報）、資格や受賞歴などを明記する。
• 信頼性(Trustworthiness)
• 正確で最新の情報を提供する。引用元を明記する。運営会社情報や問い合わせ先を明確にする。

2-2. Webサイト全体の評価を高める施策

施策④：内部リンクを最適化する

内部リンクとは、自社サイト内のページ同士を繋ぐリンクのことです。適切な内部リンクの設置は、以下のメリットがあります。

• クローラビリティ向上
• 検索エンジンのクローラーがサイト内を巡回しやすくなり、新しいページや更新されたページがインデックスされやすくなります。
• ユーザビリティ向上
• ユーザーが関連情報にスムーズにアクセスでき、サイト内の回遊率が向上し、離脱率が低下します。
• SEO評価の向上
• 重要なページに内部リンクを集めることで、そのページの評価を高める効果（リンクジュース）が期待できます。

具体的には、関連性の高い記事同士をリンクで繋いだり、パンくずリストを設置したりします。

施策⑤：質の高い被リンク（外部リンク）を獲得する

外部のWebサイトから自社サイトに向けられたリンクを「被リンク」または「外部リンク」と呼びます。質の高い（信頼性・関連性の高いサイトからの）被リンクは、Googleからの評価を高め、サイトの権威性（ドメインパワー）を向上させる重要な要素です。 獲得方法としては、有益なコンテンツを作成し自然にリンクされるのを待つ、他メディアへの寄稿、プレスリリースの配信などが挙げられます。

施策⑥：その他（モバイルフレンドリー、サイトスピード改善、HTTPS化など）

上記以外にも、スマホでの閲覧に最適化する「モバイルフレンドリー対応」、ページの表示速度を改善する「サイトスピード改善」、サイトのセキュリティを高める「HTTPS化」、検索エンジンにページの内容を理解しやすく伝える「構造化データマークアップ」なども、サイト全体の評価を高めるために重要なSEO対策です。これらは専門的な知識や技術が必要になる場合もあるため、必要に応じて外部の専門家への依頼も検討しましょう。

3. 【クリック率改善】検索結果で選ばれる！タイトル・説明文・画像の最適化

検索順位が上位でも、検索結果画面でユーザーにクリックされなければアクセス数は増えません。クリック率(CTR)を改善するための施策を解説します。

3-1. 魅力的なタイトルへの再調整

上記2-1で解説したタイトル最適化の5つのチェックポイントを、「クリックしたくなるか？」というユーザー視点で再度見直しましょう。 競合他社のタイトルも比較・分析し、より魅力的で具体的、かつユーザーの興味を引く言葉を選択することが重要です。ターゲットが抱える悩みや得られるメリットを具体的に提示するのも効果的です。

3-2. ディスクリプション（説明文）を最適化する

ディスクリプションは、検索結果でタイトルの下に表示される120文字程度のテキストです。SEOの順位決定への直接的な影響は少ないとされていますが、ユーザーがクリックするかどうかを判断する重要な情報源であり、CTRに大きく影響します。

最適化のポイント:

• 文字数
• PC・スマホでの表示文字数を考慮し、前半に重要な情報を記述する。（目安: PC約120字、スマホ約70字）
• 対策キーワード
• 自然な形でキーワードを含め、検索したユーザーに「求めている情報がありそうだ」と認識させる。
• 記事内容の要約
• 記事を読むことで解決できる課題や得られるメリットを具体的に伝える。
• 行動喚起(CTA)
• 「詳しくはこちら」「無料で試す」など、クリックを促す言葉を状況に応じて入れる。

Google Search Consoleを活用すれば、ページごとのCTRを確認できます。CTRが低いページのディスクリプションを優先的に見直し、改善しましょう。

3-3. アイキャッチ画像（サムネイル）を最適化する

近年、Googleの検索結果（特にスマホ）では、記事のアイキャッチ画像（サムネイル）が表示される機会が増えています。画像はテキストよりも瞬間的に情報を伝え、ユーザーの注意を引く効果があります。

最適化のポイント:

• フリー素材ではなく、記事の内容を象徴するオリジナルで魅力的な画像を用意する。
• 競合サイトの画像もチェックし、埋もれないデザインを意識する。
• 画像内にテキストを入れる場合は、視認性に配慮し、簡潔なメッセージにする。
• ファイルサイズを最適化し、ページの表示速度を低下させないように注意する。

魅力的なアイキャッチ画像はCTRを向上させ、ホームページへのアクセス数増加に貢献します。

4. 【アクセス拡大】流入キーワード数を増やし、さらなるアクセス増へ

一定のアクセス数があるサイトが、さらに流入を拡大するためには、「流入キーワード数」を増やすことが効果的な戦略となります。より多くのキーワードで検索結果に表示されることを目指しましょう。

4-1. キーワードリサーチ：新たな流入キーワードを発掘する

自社サイトがまだ対策できていない、潜在的な流入が見込めるキーワードを発掘します。

• 競合分析ツール(Ahrefs, SEMrushなど)を活用:
• 競合他社のWebサイトがどのようなキーワードでアクセスを集めているかを調査します。競合が獲得していて自社が獲得できていないキーワードは、対策すべき有望なキーワードです。
• 関連キーワード調査ツール:
• Googleキーワードプランナーやラッコキーワードなどを活用し、軸となるキーワードに関連するキーワードを幅広くリストアップします。ユーザーが実際にどのような言葉で検索しているかを把握できます。
• Google Search Console:
• 自社サイトが実際にどのようなキーワードで検索結果に表示されているか（表示されているがクリックされていないキーワードなど）を分析し、新たなキーワードのヒントを得ます。

4-2. 戦略的なキーワード選定：サイトの成長フェーズに合わせた狙い方

発掘したキーワードの中から、実際に対策するキーワードを選定します。この際、サイトの現状（ドメインパワー、記事本数、テーマ性など）を考慮した戦略的な選択が必要です。

• 初期フェーズ（サイト立ち上げ初期）
• 競争が比較的緩やかな「ロングテールキーワード」（複数の単語の組み合わせで、検索ボリュームは少ないがコンバージョンに繋がりやすい）を中心に狙います。
• ニッチなテーマで着実に上位表示を獲得し、サイトの専門性と評価を高めていきます。
• 中期フェーズ（サイトがある程度成長）
• 検索ボリュームが中程度の「ミドルキーワード」にも挑戦します。
• 既存記事のリライトや内部リンク強化によって、順位向上を図ります。
• 後期フェーズ（サイトの評価が高い）
• 検索ボリュームが大きく競争も激しい「ビッグキーワード」での上位表示を目指します。
• コンテンツの網羅性と質、権威性の高いサイトからの被リンク獲得などが重要になります。

4-3. 新規コンテンツ作成 or 既存コンテンツへの追記：キーワード対策の実践

選定したキーワードに対して、新たに記事を作成するか、既存の関連記事に情報を追記するかを判断します。

• 新規作成
• キーワードの検索意図が既存記事と明確に異なる場合や、そのキーワードだけで十分な情報量が必要な場合に選択します。
• 追記
• 既存記事のテーマと関連性が高く、情報を追加することで記事の網羅性や専門性が向上する場合に選択します。これにより、既存記事の評価をさらに高めることができます。

注意点: 闇雲に記事を量産すると、サイト内で同じようなキーワードを狙った記事同士が競合してしまう「カニバリゼーション」が発生するリスクがあります。サイト構造や既存コンテンツとの関連性を十分に考慮し、計画的にコンテンツを追加していくことが重要です。

5. まとめ：原因特定と継続的な改善で、ホームページのアクセス数を増やそう！

ホームページやブログのアクセス数が増えない原因は様々ですが、主に以下の3つに分類できます。

1. 検索順位が低い
2. 上位表示してもクリックされない (CTRが低い)
3. 流入キーワード数が少ない

それぞれの原因に対して、本記事で解説した具体的な対処法（SEO対策、コンテンツ改善、タイトル/ディスクリプション/アイキャッチ最適化、キーワードリサーチなど）を実践することがアクセス数向上への道です。

重要なのは、一度の施策で諦めず、Google Analytics(GA4)やGoogle Search Consoleなどのアクセス解析ツールを活用してデータを分析し、継続的に改善を繰り返すこと（PDCAサイクル）です。検索エンジンのアルゴリズムは日々変化しており、SEO対策に終わりはありません。

地道な作業も多いですが、コツコツと取り組むことで、あなたのWebサイトは着実に成長し、アクセス数の増加、そしてその先のコンバージョン（申込、問い合わせ、売上など）の獲得、ビジネスの成功へと繋がっていくはずです。

もし自社だけでの対応が難しいと感じる場合は、Web制作会社やSEOコンサルタントなどの専門家に相談することも有効な選択肢です。

諦めずに、今日からできることを始めていきましょう！